あたしにはあたしの着る服があってそれはどこで売っているんだろう
商店街、中央佇むでかいでかい空の下。
何をしに来た、て服を買いに来たのだ。
あたしの。あたしだけの。
そんなものがあるのかすら、未だ分からぬまま足先の赴くままに歩を進め、
1F、2F、3Fを制覇し、
散らばる金や銀や、赤やピンクや。白も黄色も相まって
やっとことで4階へとたどり着いたときにはこの狭い狭い田舎の風景という風景を全て知ってしまったかのような錯覚に陥る。
ちょっとめまいがする。
きらめく指先。夏の匂いと。季節はもう秋だというのにね。そんなものを漂わせながら
耳にねじ込んだイヤフォンの音を聴いている。
はて、あたしの服は。